2010年11月1日月曜日

時間・歴史・演劇(1)

1.アリストテレース『詩学』(岩波文庫)

というのも、美は大きさと秩序にあるからだ。[…]筋の場合にも、それは一定の長さをもち、しかもその長さは容易に全体を記憶することができるものでなければならない。 (40頁)

叙事詩による再現は、悲劇にくらべて統一性が少ない。 (108頁)


2.ハンス=ティース・レーマン『ポストドラマ演劇』(同学社)

アリストテレスの『詩学』は、悲劇の美と秩序を論理学から類推して構想している。[…]アリストテレスの『詩学』からみると、ドラマとは、人間存在の錯綜的なカオスと充溢を論理的(すなわちドラマ的)な秩序に組み入れる構造なのである。この内的秩序は有名な三一致の法則に支えられ、悲劇という人工的な意味の産物を外部の現実に対して厳重に閉ざしてしまう。[…]つまり筋行動の「全体」は理論的なフィクションであり、統一性の論理を基礎づけて、そこにおいて美は本質的に制御可能な時間の経過とみなされる。ドラマとは制御されて見通し可能になった時間の流れなのだ。 (51頁)

0 件のコメント:

コメントを投稿