2010年11月28日日曜日

政治・経済・生活(8)

1.クリスティアン・マラッツィ『現代経済の大転換』(青土社)

フォーディズム期には、労働時間や生産方式は厳格な計画に即して決められていたが、今日われわれすべてが生きているポスト・フォーディズム期には、いずれもはるかに計画性を欠いているのであって、市場がもたらす諸状況、逸するべからざる時期にますます依存せざるをえなくなっている。なぜなら、熾烈な競争と市場の飽和の時代には、需要のほんのわずかな変化次第で、企業にとって、企業が生産を存続する上で、それが致命傷になりもすれば、起死回生にもなったりするからである。 [14頁]

フォーディズムのシステムでは、コミュニケーションが生産に直接入りこむと、生産業務の阻害、不安定化、障害につながっていた。寡黙に労働にとりくむか、さもなければ、コミュニケーションをとりあうなら、生産活動を一時中断していたのである。ポスト・フォーディズムのシステムでは逆に、コミュニケーションをくみこむことは、直接、生産的な価値をもっている。 [18頁]

コミュニケーションが生産に関与し、言語機械――機械の物理的な殻、固定資本(ハードウェア)よりもデータ集積プログラム(ソフトウェア)のほうがはるかに重要である――を利用して話しあいながら生産する。こうした方式は、生産分野と流通分野のあいだの古典的な関係の危機が招いた歴史的な帰結である。 [19頁]

新しい労働方式では、企業の目標に対する硬い忠誠心が必要とされる。 [43頁]


2.

 「消費」も「コミュニケーション」も否定的に捉えるのは簡単だから、それを明るく楽しくストレスの少ない生活につなげることを考えたい。どうみても流れ作業の一部になるよりコミュニケーションのある仕事の方がましなんだから。

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