クライストのことばかり書いているが、現時点で研究は一銭のお金ももたらさないので、同時に翻訳の仕事を進めている。今回は初めて規模の大きい理系翻訳の仕事をいただいた。A4で約260ページだから、長さとしてはこれまでの仕事で最長。未完成の仕事だし、特に内容については触れないが、今後以下のようなスケジュールで進める予定。
〜3月12日(土) 後半のチェック、推敲
3月13日(日)〜4月10日(日) 前半の翻訳(130ページをだいたい5ページ/日で進める計算)
4月11日(月)〜4月25日(月) 推敲・全体の調整
これは他の仕事や研究を進めながら翻訳することを前提として考えられたスケジュールである。もし翻訳だけに集中できるならまったく別の予定を組むだろう。ただ、短期集中型の翻訳がよいのか、それとも少しずつ無理のないペースで進めるのがいいのかについては、一般的な答えはないと思う。テクスト次第であり、条件次第だ。
今回、ジャンルとしては医療・技術・法制度等が交わり、しかも日本には存在しない概念や制度について書かれた文書の翻訳であるため、非常に複雑で難しいのだが、こうしたものを翻訳するのは文学とはまた別種の面白さがあると実感している。数学的な楽しみなのかもしれない。掃除機の取扱説明書を翻訳するのはつまらない算数という感じだろうが、今回の翻訳は数学的に複雑な解を求める作業といった感じで、とてもエキサイティングだ。また、翻訳しながら未知の分野について学べることも大変だが嬉しい。
なにはともあれ、正確でわかりやすい翻訳をつくらなければならない。解のない文学翻訳とは異なる課題で、どこまでいけるか楽しみだ。もちろん、ちゃんとしたところまで必ずいく。クライアントの期待を必ず凌駕する。それが原則だ。
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