クライスト没後200年の企画のうち、もっとも一般受けすると期待されるのは、ドイツの演劇・パフォーマンス制作ユニット「リミニ・プロトコル」のプロジェクト「Einen Kleist」だろう。リミニのメンバー3人のうち、ヘルガルト・ハウクとダニエル・ヴェッツェルが担当する。
「ドキュメンタリー演劇」を牽引すると言われるリミニだが、今回のプロジェクトのテーマは「戦争」。彼らはクライスト作品からこのテーマを抽出し、21世紀の「戦争」についての舞台をつくる。焦点になるのはサイバー戦争。物流システムや産業施設がすべて情報技術によってネットワーク化された結果、今日では誰もが地球上のどこからでも戦争を仕掛けることができる。リミニは、デジタル時代の戦争の専門家と共同で作品をつくり、これからの戦争のかたちを描き出すとともに、クライストの作品と思想をそこへ接続する。
上演は2011年10月19日(クライストの誕生日の翌日)から、まずはフランクフルト・アン・デア・オーデルで、その後11月14日〜18日までベルリンのHAU、2012年にはドレスデンでも見られるようだ。
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