今日のニュースはこれしかないだろう。
1. 米軍がパキスタンでビンラディン殺害
米時間で1日深夜に発表されたことから、歴史的には2011年5月1日の事件として記憶される。偶然か、あるいは意図してか、ヒトラー死亡の発表も1945年5月1日だった。
しかし今回の軍事作戦に関しては、国際法違反ではないかという声がすでに出始めている。
朝日新聞 独Spiegel誌
舞台となったパキスタンが明確な説明をしていないことも気になる。
朝日新聞 産経新聞
日本でも「国際刑事裁判所で裁くべきだった」という指摘があるが、これは難しかったようだ。というのも、国際刑事裁判所ローマ規程(ICC規程)は2002年発効だが、その適用対象は発効後の犯罪のみ。つまり911は対象外なのだ。したがって911の首謀者としてビンラディンを国際刑事裁判所に訴追することはできないのである。
それでも、アメリカではなくパキスタンが逮捕した上で、なんらかの国際裁判所による訴追(特設法廷設置等によって)が行われたほうが、世界の安定化にとってより望ましかったと思う。オバマの「演劇」は、アメリカ国民という限られた観客を一瞬で興奮させる演出を選択した。国際社会というより大きな舞台上で、より長い上演時間とより複雑な筋書きに支えられた、単純なカタルシスをもたらさない「演劇」にすることを、彼は選択しなかった。演出家がこうした演出を選択せざるをえなかったのはなぜだろうか。一つには次期大統領選挙があるだろう。また国際法がいわゆる非対称的な戦争に対応できていないこともあるだろう。
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