2011年5月5日木曜日

5/4 政治・プロセス

 昨日のニュース。

1. 原発賠償4兆円、政府が試算 電気料金値上げ前提

 朝日新聞 河野太郎ブログ

 もし電気料金を値上げしなければどうなるのか。日本経済にどれだけのダメージを与えるのか。わたしはまったく知らない。ほとんどの日本国民はそれを知らないと思う。知らないから、値上げに賛成か反対かと言われても答えられない。しかし値上げの必然性を説明しないままに、値上げを前提とした議論を進めることについては、「国民主権」の原理にもとると考える。絶対に反対である。

 たしかに国民はその代表者を通じて行動するが、主権は飽くまで国民にあり、選挙まで代表者がいかに振る舞っても自由ということにはならない。現在ではいわゆる「民意」を問う可能性は大きく開かれているのだから、もしどうしても電気料金値上げが必要だというなら、その理由をまず国民に対して説明し、納得させるべきである。同じ「値上げ」という結論にたどり着くとしても、それがどのような「プロセス」を経ているか、どのようにそれまでの「時間」が演出されたかで人間の反応はまったく異なる。それが人間の非合理的な合理性である。現在の政治は「プロセス」と「人間」に対する思慮があまりに足りない。

 「政治主導」という民主党の理念。このままでは、それは「官僚主導」に対置される概念ではなく、「国民主権」に対置される概念になりかねない。

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