2011年5月18日水曜日

ドイツ語(3)

 自分が翻訳者であることもあり、つい翻訳の楽しさや効用を説くことが多いのだが、語学は翻訳ばかりでもうまくない。関口存男は「翻訳していて実力が上がるうちは、その程度の実力だということだ」ということを書いている。その通りと思う。自分のことを考えても、ドイツ語の読み、書き、聞き、話しができるようになったのは、ドイツ語の海にたっぷり浸かって、いちいち日本語に訳したりしていない時期だった。

 少しでもいいから日々ドイツ語に触れ、「ドイツ語の世界」を自分のなかにつくるとよい。辞書を引く必要はない。自分だけの読書に正解も誤読もありはしないのだから、好きなものを好きなだけ、好きなように読めばよい。

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